週一くらいで書きたい日記

関東在住サラリーマン 41歳 男性です。

若者の現状

沖縄が日本に返還された後、日本全体が沖縄化した。
女性が職業を得た後、若者全体が職を失った。
法科大学院が出来た後、若手弁護士が事務所に入れない。

これらの問題について、今日は考えてみたい。

さて、中谷巌という経済学者の本を読んでいて、わかったはこうだ。
資本主義というのは、余剰資本を拡大再生産させることだ。
それを西洋文明は非西洋文明を搾取することで行ってきた。
スペインはインカ帝国を滅ぼし、得た金銀で無敵艦隊を作り、
独立したオランダはチューリップの球根でビジネスをした。
イギリスは産業革命を起こし、アヘン戦争で中国から搾取した。
アメリカは第二次世界大戦後、大陸は攻撃を受けなかったので
全世界のGDPの半分という圧倒的な経済力を得た。

これに対して日本は、明治維新後、日清戦争日露戦争
奇跡的に勝ったため、本格的に西洋に搾取されるようになったのは、
第二次世界大戦以後だ。しかしアメリカは、当初の日本の経済力の
弱体化を狙ったが、ソ連と冷戦になったので、日本を反共の防波堤
として、経済力の強化をはかることとなる。朝鮮戦争による特需が
そうだ。その他復興資金を出したり、若者に留学資金を出したりした。

アメリカは強い経済力を背景に、金とドルをいつでも交換できる
金本位制をとっていたが、日本の復興が早く、工業で稼ぐようになると
アメリカの工業は弱体化し、ニクソン大統領の時に、変動相場制に
移行した。その後レーガン大統領の時に高金利政策で世界の資本を
アメリカに集めるようになった。搾取していた国が独立したり、
中東の石油輸出国がOPECを作るなどしたため、先進国は原材料費が
上がり、利潤が少なくなった。

これを受けてアメリカは金融立国を目指す。金融工学、インターネット、
格付け会社がそろったことで、その環境が整った。アメリカは日本や
ドイツから高性能な工業製品を輸入し、デリバティブなど金融商品
日本に売ってドルを還流させた。しかし、リーマンショックでそれは終わる。
中谷巌先生の論説概要はここまでだ。

要するに、日本は戦後、アメリカの空母であり、工場であったのだが、
工場の役目が終わりつつあるということである。アメリカは購買力を
失ってきている反面、外国に小さな政府、民営化、規制緩和を求め、
市場開放を要求する。アフラックガン保険がそうだ。当初独占的に
アメリカが販売した。日本は多数の米軍を駐留させて、アメリカに
安全保障を任せており、交渉力はあまりない。北朝鮮が普通の民主国家
になることは、日本にって実に国益に適うことだ。このようにして
沖縄が日本に返還された後、日本全体が沖縄化した。

専業主婦というのは、高度経済成長期に夫が年功序列、終身雇用で
あるならば、子育てに適したシステムだ。工場とそれを運営する本社
で働く夫は、国内競争を勝ち抜くため、家庭での役割を少なくし、
会社人間でなければならない。ボーナスで、ベッドタウンに家を買い、
なるべく田舎の親の面倒も見ない。正月に新幹線で田舎に帰り、孫を見
せる。親が一人暮らしできなくなってから、一緒に住むか、老人ホーム
に入れる。大卒が管理職に就ける可能性が高いとみて、子供を塾に行かせる。
これがバブル崩壊以前の日本の東京の中流家庭のあり方であった。
しかし、日本は現在、アメリカの工場としての役割を失い、その中でも
生き抜いた会社は工場を海外に移転し、それを運営する本社もリストラ
により最小限の人員しかいない。パソコン事務の不足の人員は、結婚して
専業主婦になることを想定している女性の派遣社員を雇えば足りる。
このようにして女性が職業を得た後、若者全体が職を失った。

よって、ベッドタウンで幼少期より専業主婦の母に育てられ、思春期に塾
に通い、初恋を知らぬまま大学を卒業した若者に職業は用意されていなか
ったのである。2000年頃から、インターネットが普及し始め、アメリカも
日本に小さな政府、民営化、規制緩和を要求していたので、若者はインタ
ーネットで起業しようという動きもあったが、所詮、店舗と従業員がいな
くては信用はなく、ビジネスは成立しない。その後、余剰資本の拡大再生産
に耐えうる産業は見つかっていない。高度経済成長期に500人の司法試験
合格者が就職後、高給を得ていても、低成長時代に2000人以上の
合格者が弁護士として就職できる保証はないのである。こうして
法科大学院が出来た後、若手弁護士が事務所に入れない状況は生まれた。

アメリカで現在、アップルとフェイスブックという会社が非常に株価が高い。
これらの会社のサービスで世界がどのような方向に向かうのか注視したい。

終り。